海外の楽器屋には騙される
海外、特に欧米の楽器屋やマニア?が作る楽器の紹介ムービー。
異常に音が良かったりプレイが凄かったりして、機材購入の参考に見ているとよく騙されます。
これ、いい意味で騙されていると思っています。
購買意欲をすごく刺激してくれるセールストークの様なもので、お客も知ってて騙されているのと一緒かと。
いい音を聞いて、これ良さそうだなぁ…と妄想を膨らませる。
「お客様、お似合いですよ」と言われているような感じ。
ああ、いいねぇ、これ。
趣味で楽しんでいる族ですから、そんな妄想も楽しんでいいでしょう。
レビューとしては音が良いのは大切です。
録音後に結構きれいに手を加えられているのはわかりますが、そのお陰でエフェクターやアンプの音の傾向、どんな特徴があるかがわかる場合もあります。
日本の楽器屋にはがっかりさせられます
最初に書きますが、これはあくまでも楽器屋のみなさんを叱咤激励する意味で書いています。
一顧客としての正直な感想です。
日本の楽器屋がアップしている紹介ムービーは酷いものが多い。
聞くに耐えないと言ってもいいくらいのクオリティのものを、オフィシャルにアップしているところも多い。
これを聞いて買おうと思うか?と思うのですが。
比較してみよう
海外のムービーで私がよく見るチャンネルのものと、日本のこれは無いなと思うものをピックアップしてみました。
まず海外。
有名なProGuitarShop。何かしら機材を検索するとよく出てきます。
ProGuitarShopDemos
こちらは日本。
よく通販で利用させていただいているChuya online。通販は良いのだけどこれはいただけない。
chuyaonline
そして海外。
ProGuitarShopは規模が大きいので、こんどは謎のおっさん。
関係ないけど最初の紹介のところで異常にハイテンションで入ってくる声が面白い。
そんな変な解説とは裏腹に、プレイはしっかりしていて参考になる。
gearmanndude
日本です。
お茶の水にある楽器屋。ギタープラネット。一番大切な音が酷過ぎる。
値札くらい剥がそうよ。
guitarplanetelectric
海外の謎のおっさん2人目。
音もムービーも演奏もとてもきれいにまとめてます。これはプロの仕事だ。
Brett Kingman
日本で有名なサウンドハウス。
しっかりと作り込んでいるみたいで期待して見たものの、なんでしょう、何かの見本市とかで見せられるプレゼンテーション用のムービーみたいな作り。
それと肝心な演奏、音が数秒しかない…。音もぺらっぺら。
OTOYAMOVIE
比較用に極端な例をピックアップしたので補足を書いておきますが、海外の紹介ムービーが全てクオリティが高いという訳じゃありません。
聞くに堪えないようなものも多数あります。いや、酷いものの方が多いでしょう。
あくまでも目立ったものをピックアップした例です。
目立ったものって実は有名なところでもあるので、そんな楽器屋がね…とも思いますが。
アップする以上は責任がある
作る時に予算の都合、製作時間の都合。
言い訳は色々できるでしょうか、私も物作りを生業にしてきたので言わせてもらいます。
そんな半端なものを世に出すな。
やるなら真剣に作って欲しい。
真剣に作って結果がそうなら仕方がないとも思えるけれど、正直そんな風にみえないものが多い。
「それ、適当過ぎるだろ…」って適当に収録している様がわかるクオリティのムービー。
こういうムービーは機材のレビューなんか全く伝わらず、前述の言い訳「予算の都合、製作時間の都合。」しか聞こえてこない、見えてこないですよ。
色々いくら言い訳しても、これは作り手の心持ちの問題だと思います。
何が大切か、考えればわかると思うんですがね。
それにどこも立派な会社さんの作品。
会社の顔になるんですよ。
おまけにどれも世界的に売られているエフェクター。
下手なことをしてはいけない代物だと思います。
クオリティの高いものって、決して作れないことじゃないんです。
録画内容をよく考える。
録音に一手間かける。
編集に一手間かける。
それだけです。
ProGuitarShop並にするのは大変だと思います。
でも、gearmanndudeやちょっとがんばってBrett Kingman位のものは素人だって作れる。
よく考えて一手間かけるだけです。
それをサボっているだけです。
楽器屋のみなさん。
日本の楽器業界を担っているのですから、がんばってください。
最後に日本を代表するローランドのムービーを見ておきましょう。TV CM並のクオリティでびっくりです。
…っておい、これ向こうの(海外の)ローランド!?
がんばれ日本。とほほ。