オリジナルのスケールが活きている Ibanez RGD2127Z 7弦ギターレビュー 弾き心地

RGD2127Z

スケールが魅力

Ibanez RGD2127Zの魅力はネックにあると思います。

まず一番の特徴、RGD独自のスケール。
7弦のテンションを維持しながら弾きやすさを損なわないためのオリジナルの長さを採用。
ロングスケール(648mm/25.5インチ)より長いスケール(672mm/26.5インチ)はその目的をしっかりと果たしています。

弾き心地に違和感が全くないと言ったら嘘になるかもしれません。
ただ、私の感覚ではその違和感はギターを持ち替えた時にいつでも感じる違和感の範疇。
もちろんこの差異が受け入れられない方もいるでしょう。それくらいデリケートな部分だとも思います。
でも是非試奏していつものギターとの差異の少なさを一度体験して欲しいと思います。

スペックを見て私も弾く前にはビビっていました。
これは弾き難いんじゃないか、って。
いざ触ってみたら驚くほど普通に弾けてびっくりしたんです。いま挙げたスケールの違い。これは正確には「弾きやすさ」ではないですね。
ただ、その長めのスケールのおかげでこれらけの利点があります。

  • 弦のテンションが維持できる。
  • チューニングが安定する。
  • 弦の響きがいい。
  • 音が良くなる。

このスケールのお陰でこれらけ演奏に関するアドバンテージが得られる。
これは総じて弾きやすさに無縁ではないと思います。

フレットが他のモデルより細目

RGD2127Z フレット
個人的にIbanezのギターで苦手なポイントがあります。
極太、激高のフレットです。
プレステージやJカスタムシリーズでよく採用されているんですが、私はこれがどうしても好きになれない。

Ibanez RGD2127Zはなぜがそれらののモデルより細身のフレットでした。
Ibanezのサイトのスペック表を見てもフレットのモデル名は書いていなかったので詳細は不明ですが、明らかに細い気がします。
おかげで極太フレットより指の運びは楽に感じますし、弦高も感覚的に低く出来ます。

過去に使っていたIbanezのギターでスティーヴ・ヴァイモデル JEM7Vも細身のフレットでした。
これはRGD2127Zより更に細く低いフレットでしたね。
アーティストモデルですからスティーブ・ヴァイ本人のモデルに似せているのでしょう。
これもとても弾きやすかった。

こんな風にIbanezのギターはモデルによって色々と違いがあるので、一概にIbanezのネックはこうだと一括りにできませんから現物の試奏はとても大事。
スペック表にフレットの仕様も書いてくれればいいのにな。

薄めのネック

RGD2127Z ネック
ネックはIbanezらしい薄めのUシェイプです。
7弦ギターでネックが太くなるため少々厚みがあり6弦タイプのように「とても薄い」という感じはしません。
幅広い7弦の演奏性を考えると、良い感じではないでしょうか。

これで厚めのネックシェイプだったら人によっては太過ぎると感じるかもしれませんからね。

ちなみに比較ですが、ミュージックマン / MUSIC MANのジョン・ペトルーシモデル JP-12 7stringsよりも厚めだと思います。
JP-12は薄いですからね。ソロプレイはいいんですがコードワークはちょっと疲れる。
ネックだけを見れば、ミュージックマンより弾き易く感じました。

ボディ周り

RGD2127Z ボディ
ボディ周りはRGとは異なるデザインで特異な雰囲気がありますが、弾き心地は到って普通です。
ピックアップ、ブリッジ共に深く埋め込んであります。
その為に弦がボディに対して低くセッティングされています。
指をボディに付けて支えるピッキングポジションの方もこれなら弾きやすいでしょう。
ミュートもしやすいです。

ZERO Point System

RGD2127Z ブリッジ
ブリッジはロック式らしく大柄ですから、そこは好き嫌いが出ますね。
もっともそれはRGD2127Zに限らず、ロック式ブリッジの付いたギター全ての共通項ですが。

RGD2127ZのブリッジにはZERO Point Systemが付いています。
これはブリッジをアップ・ダウン両方の方向にスプリングを張ってブリッジを中立点に安定させる機能です。
これのおかげでミュートをするのにブリッジに右手を乗せても、チューニングが狂いにくくなっています。
※詳しくはIbanezの製品ページに図入りで説明が載っています。
“Guitars – RGD2127Z | Ibanez guitars”

ZERO Point System
※写真はボディ裏のバックパネル周り。中はスプリングが入り組んでいます。大きなダイヤルでスプリングのテンションが変えられるのはセッティングがとても楽。

フローティングしているブリッジに手を乗せる時は気をつけないとブリッジを押してしまいチューニングが狂ってしまうのですが、ZERO Point Systemがあると狂いを避けられます。
もちろん強く押したらチューニングが狂います。
通常のフローティングより狂いにくいというレベルの安定感です。

もう一つZERO Point Systemの利点があります。
任意の弦をチョーキングをした時に他の弦のチューニングが然程変わりません。
例えば2弦をチョーキングして1弦と和音で鳴らす時、1弦の音程が安定するので合わせやすいですね。
まあ、その演奏方法をメタル・Djent系で使う事も少ないと思いますが。(RGDシリーズはメタルやDjent系のヘビーな音楽をターゲットにしたモデル)

アームが硬い

ZERO Point Systemの為に演奏方法が変わるポイントもあります。
その一つがアームの動き。
動きがとても硬くなります。

プラス方向とマイナス方向の両方にスプリングがかかっていたら硬くなるのが当たり前。
微妙なタッチで柔らかく動かそう…と思ったら動かない。
グッと力を入れないとダメです。
繊細なプレイには向きませんね。

アームを引っ叩いてブルブルさせるクリケット奏法もできません。
引っ叩いても、元に戻ってピタッと止まります。

あとZERO Point Systemのおかげでバネの共振が押さえ込まれます。
その影響で普通のフローティングされた時の独特の音もしなくなります。(これはまたIbanez RGD2127Zの音のレビューの時にでも書きます)

これらの影響が嫌でZERO Point Systemを外す人もいるようです。
ZERO Point Systemは簡単に外せるようなのでこれは好みで使うか使わないか選べばいいかと思います。

ピックアップ切り替えスイッチ

RGD2127Z ボディアップ*-
他のギターではあまり見かけない場所(ボディの下、前の方)にあるピックアップ切り替えスイッチ。
これが意外と使いやすい。
弾いている時の右手の場所から移動量が少ないからササッと切り替えできます。
かと言って弦の位置に近過ぎる事もないので、弾いてる最中に間違えて触ってしまう事もありません。

ちなみにこのPU切り替えスイッチの場所、ミュージックマン / MUSIC MANのジョン・ペトルーシ / John Petrucciモデルと同じ。
これって明らかにRGDシリーズがジョン・ペトルーシモデルをパクってると思うんだけど?

ボリュームノブ

ボリュームノブは使いやすい形です。
Ibanezのサイトを見ると“Collet Knob”と銘打って大そうなボリュームノブの様に書いてありますが、機能的にはボリュームノブとして回るだけ。

ボリュームポットが固めなのですが、ノブの周りにゴムが付いているので滑らずに回しやすくなっているのはイイですね。
それとノブの止め方も工夫してあるようです。

内軸でPOTと固定される構造によりイモネジのゆるみによるノブの落下を防止。
via: Guitars – RGD2127Z | Ibanez guitars

見た目は高級感あってカッコイイですよ。

シールド入れるジャックの向きが上向き

RGD2127Z ジャック
弾き心地に直接は関係ないのですが、シールドを刺すジャックの向きが(ギターを弾くポジションにした時に)上向きになります。
ストラップを付けて立って弾く時に、抜けてしまわないようシールドをストラップとボディの間を通す方が多いと思いますが、その時に取り回しをしやすいように上向きになっています。

座って弾く時はシールドが上を向いてしまうのですが。
座って弾く場合に左足に乗せて弾く時はシールドが右足を避けて上に逃げてくれるので、これはこれで良かったりします。

まあ、これは大して問題はありません。
気が利いているなという感じ。

総じて弾きやすい

色々と書いてきましたが、Ibanez RGD2127Zは総じて弾きやすいギターだと思います。

Ibanezの売り文句が“ダウン・チューニング専用機”なんて、さも特殊そうな感じなので弾きにくいイメージがありましたが、全くそんな事はないですね。
いま私はRGD2127Zのチューニングを1〜6弦レギュラー、7弦ドロップAでセットアップしていますが問題ありません。

確かに普通の7弦ギターとは微妙な違いが幾つもあります。
それがどうしても嫌という人もいるでしょう。
ただ反対に、難なく弾ける人もいると思います。
そんな人にとってはとても弾きやすいギターに感じられるのではないでしょうか。

基本的に、ガシガシ歪ませて力強い曲を弾くタイプのギターですね。
繊細なプレイは向いていないと思います。
そんなプレイの方が買うギターでもないでしょうけど。

参考

Ibanezの商品紹介ページ。
スケールやZERO Point Systemの他にも特徴ある仕様が色々と解説されています。

Guitars – RGD2127Z | Ibanez guitars
Ibanez RGD2127Z Ibanezのオフィシャルページ

Ibanez RGD2127Zを使うギタリスト達

最近とても気に入っているイギリスのプログレッシブメタルバンド“Tesseract”

こちらは私が好きなIbanez RGD2127Z使いPaul Wardinghamのオリジナル曲。
ヘビー系のインストで、なかなかいい感じ。

ロシアのアマチュアミュージシャンで、こちらもヘビー系インスト。
Paul Wardinghamと似てるかな。

やはりヘビー系の音楽が多いですね。
あとテクニカル系。
Ibanezが特異とするジャンルだなぁ。

今見てみたら、RGD2127Zは特価品が出ているんですね。
結構安くなっている…。

次回は音を

次はRGD2127Zの音をレビューしてみようと思います。
時期未定ですが、少し弾き込んでこつこつ書き溜めていく予定です。
お楽しみに。

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